働き方改革実現に向けた在宅勤務とRPAの活用方法

昨今は働き方改革の実現に向けて、企業が様々な施策を採っています。その中でも注目を集めているのが、在宅勤務制度、そしてRPAです。では、これらの制度を有効に活用するためにはどのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。今後の働き方についても紹介していきましょう。

働き方改革に有効な在宅勤務とRPA

働き方改革の機運が高まるにつれて、オフィス以外の場所で仕事を行う動きが活発になっています。在宅勤務もそのうちのひとつで、無駄な通勤時間を削減し、子育てや介護との両立やワークライフバランスの確立に有効です。そういった背景があるなかで、現在RPAとよばれるツールが注目を集めています。

RPAとは?

RPAとはホワイトカラーの仕事を代替するソフトウェア型のロボットです。文書作成ソフト、表計算ソフト、メールソフトなど、パソコン上で動作するソフトウェアであればRPAでの作業が可能です。

また、従来は業務を自動化しようと考えたとき、Excelのマクロに代表されるようにアプリケーションごとにプログラムを組んで動かさなければなりませんでした。しかし、RPAの場合は作業をソフトウェアのロボットに記憶させるだけでよいため、専門的なプログラミングの知識は不要であることも大きな特徴といえます。

在宅勤務やRPAが注目されるようになった理由

ここ数年の間に在宅勤務やRPAという言葉を耳にするようになりましたが、なぜここまで注目されるようになったのでしょうか。もちろん、働き方改革という大きな目的を実現するための施策やツールであるということもありますが、ITツールの多様化やテクノロジーの進化も大きなポイントです。

RPAはプログラミングが不要でありながらも業務の自動化が可能になり、実務部門が主導で導入できる強みがあります。ITに関する知識や経験がないと新しい仕組みの導入に消極的になってしまいがちですが、RPAではそのような心配も不要です。

また、RPAに任せることのできる仕事はパソコン上で完結できる業務である必要があります。書類や帳票などをベースに行う仕事はRPAには向いていませんが、在宅勤務の対象となる作業もパソコン上で完結できる業務のものが多いことから、RPAとの親和性が高いため注目を集めています。

在宅勤務やRPAで代替できる仕事の仕分け

在宅勤務制度を設ける際、まず始めにやらなければならないことは、現在行っている業務の棚卸しと仕分けです。業務のなかには社内でしかできないものと社外でも対応可能なものがあります。当然のことながら、物理的に社内でしかできない業務は在宅勤務制度を新設したとしても対応できません。

社内でしかできない仕事の一例としては、以下のような業務が挙げられます。

  • 機密情報を多く扱う業務
  • 申込書や契約書など個人情報を扱う業務

これらに対して、一般的な事務作業は社内以外の場所でも業務可能なケースが多いものです。一例を挙げるとすれば以下のような業務が在宅勤務に適していると考えられます。

  • 請求書や発注書の作成
  • 経費の処理
  • 報告書の作成
  • 会議用資料の作成

社内ルールや参照するデータなどによっては一概に在宅勤務に適していると言えないものもありますが、まずはどのような業務があるのかをピックアップし、社内でしかできないものとそれ以外の業務とに分けて考えます。

上記のなかで定常的に発生し、明確なルールに基づく定量的な作業はRPAでの代替に適している業務でもあります。例えば、請求書や発注書の作成、経費の処理などが該当します。報告書や会議用資料についても、毎週定例で報告しているような実績数値などはRPAで自動化が可能になるはずです。

在宅勤務への効果的なRPAツール導入

在宅勤務とRPAツールに適した業務の仕分けが完了したら、実際に業務に活用することを検討していきます。RPAを導入する際、小規模な作業からスタートすることが重要なポイントです。

請求書や発注書の作成

例えば、いきなり請求書や発注書の作成といった業務をRPAに丸投げしてしまうと、万が一不具合が起こった場合に取引先や顧客に対して影響が出てしまいます。会社の信用を大きく毀損してしまう結果にもなりかねないため、最初のうちは一部の項目のみを自動化し、最終的に人の目によるチェックを行うなどの対策が必要です。

RPAにはいきなり大きな仕事を任せるのではなく、徐々に効率化を図りながらスケール化していくことが成功の秘訣となります。また、仮に請求書や発注書の内容をRPAで作成することができたとしても、メールを送付する宛先が取引先によって変わる場合は手動での作業が必須となるでしょう。

このように、社外で実行可能な業務を切り出したとしても、すべてRPAで賄うことは現実的に考えて難しいケースが多いため、どこからどこまでをRPAで実行するかを切り出して考えることが必要です。

報告書や会議用資料の作成

また、RPAを報告書や会議用資料などの作成に活用してみるのもおすすめです。定例の会議等で実績報告のためにグラフや表を作成することも多いと思います。RPAを活用すれば、特定のフォルダに実績データを格納しておくだけで自動的にグラフを報告書にまとめることもできます。

RPAを在宅勤務に活用することで変わる働き方

RPAによって業務効率化を経験すると、他の業務をいかに効率化できるかを積極的に検討し始める企業が増えてきます。必ずしもオフィス内で仕事を行うのではなく、働き方にもさまざまな方法を実践していく。

実務部門のなかにはこれまでのやり方を変えることをリスクととらえるケースもありますが、実務担当者をRPA活用のプロジェクトに登用することによって働き方は大きく変わると期待できます。

RPAは女性の働き方改革にも有効

RPAテクノロジーズ株式会社、株式会社MAIA、株式会社Waris、株式会社ブイキューブの4社は2018年5月、RPAによって女性の働き方改革を実現する「RPA女子プロジェクト」をスタートしました。このプロジェクトは、RPAを活用して在宅勤務制度を拡充し、子育てや介護、家族の転勤などにも柔軟に対応できる働き方を目指すものです。

RPA女子プロジェクトはIT経験の有無は問わず、総務や人事、経理などの管理部門の実務経験がある人にマッチしたプロジェクトです。RPAの基本的な仕組みや技術的な内容は20〜30時間程度のオンライン教育の受講によって身につけることができ、その後約60時間のOJTが実施されます。

RPAで動作するロボットを作成できるようになったら、他の受講者のサポートを行うコーディネーターにステップアップでき、将来的には会社全体の仕事効率化を提案するアドバイザーを目指すこともできます。オンラインでのQ&Aサポートやオンラインコミュニティ、さらには定期的に「RPA女子会」も開催され、受講者同士が活発なコミュニケーションを図りながら成長できる機会を提供。

働き方改革によって、今後RPAのロボット開発スキルは多くの企業で求められるようになるため、RPA女子の需要が期待されています。

RPAと在宅勤務で働き方改革を実現するために

RPAと在宅勤務は親和性が高いものです。多くの企業で働き方改革が行われていますが、単に残業時間を削減するだけでは根本的な解決にはなりません。まずは業務を一つひとつ見直し、在宅勤務やRPAでの代替が可能なものを切り出していくことが第一歩となります。働き方が変わることによって、従業員のモチベーションも向上し生産性アップにつながっていくはずです。

 

参考:

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