オンプレミス型RPAとクラウド型RPAは何が違う?メリット・デメリットを徹底解説

オンプレミス型RPAとクラウド型RPAは何が違う?メリット・デメリットを徹底解説

RPAの導入にあたって、多くの担当者の頭を悩ませるのが導入形態の違いではないでしょうか。RPAには大きく分けて「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があるのですが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。

今回の記事では、オンプレミス型とクラウド型の違いや、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら詳しく解説します。これからRPAの導入を検討している企業の担当者はぜひ参考にしてみてください。

オンプレミス型RPAのメリット・デメリット

オンプレミス型とは、自社のサーバー内または社内のPCにソフトウェアをインストールし利用する形態のことを指します。

オンプレミス型のRPAを導入する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

  • 柔軟性がありフローの設計に幅がある

オンプレミス型RPAは、自社の利用目的に合わせ、比較的自由にフローの設計が可能です。インターネットから自社ネットワーク、システム操作など、柔軟に対応できます。そのような意味で、RPAとしての実用性を追求するのであればオンプレミス型RPAが適しているといえるでしょう。

  • セキュリティ対策がしやすく安全性が高い

オンプレミス型RPAは、社内のPCやサーバーにソフトウェアをインストールするため、必然的に社内のみで利用する場合がほとんどです。社内ネットワークやVPNへアクセスしている状態のみ利用できるため、セキュリティ対策の範囲が明確です。インターネット環境さえあればどこからでもアクセスできるクラウド型に比べると、一般的にセキュリティ面においては安全性が高いといえるでしょう。

ただし、クラウドシステムの需要増加に伴い、クラウド型RPAであっても万全のセキュリティ対策を講じている事業者も多いため、一概に「オンプレミス型のほうが安全」と断定することも難しいのが現状です。

デメリット

 

  • システム管理者が必要

オンプレミス型RPAは社内でシステムを管理する担当者をアサインしなければならず、人件費がかかります。すでに自社のサーバーやネットワークを運用しているエンジニアがおり、RPAも合わせて管理できるのであれば問題ありませんが、別途担当者を立てる際には人員の確保が必要です。

  • 初期費用が高額

オンプレミス型RPAの最大のデメリットは、初期費用が高額であることです。アプリケーションソフトのように年間ライセンスでの提供が多く、使用ライセンス数によっても金額が異なります。導入にあたっては数百万円、または数千万円単位のコストがかかることもあるため、導入前にはクラウド型RPAとも比較しながらトータルのコストを検討する必要があります。

クラウド型RPAのメリット・デメリット

クラウド型とは、ソフトウェアをPCや自社のサーバーへインストールするのではなく、インターネット経由で機能を提供する形態のことを指します。

クラウド型RPAの導入にあたっては、どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

  • 導入までの期間が短い

クラウド型RPAは、自社サーバーやPCへの設定やインストール作業が不要のため、導入までの期間が非常に短くなることが特徴です。提供事業者によっても導入までの期間は多少異なりますが、契約が完了してから最短即日で利用できるサービスもあります。

  • 初期費用が安価

初期費用が無料または極めて安価な料金で導入できるサービスが多く、オンプレミス型RPAに比べて大幅に初期費用を削減できます。ただし、導入時のサポート内容によっては別途費用が発生する可能性もあるため、個別に確認しておきましょう。

  • 運用管理の負担が少ない

クラウド型RPAは、サーバーやシステムの管理を自社で行う必要がなく、アップデート作業や障害発生時の対応もすべて提供事業者側で行ってくれます。導入後の運用にあたっては、社内ユーザーからの基本的な操作方法に関する問い合わせやトラブル発生時の初期対応などを担う人員は必要ですが、オンプレミス型RPAの運用に比べると手軽に導入できるメリットがあります。

デメリット

  • 開発の幅が狭い

クラウド型RPAの最大のデメリットは、開発の幅が狭いことです。インターネット上で動作するという特性上、オンプレミス型RPAに比べると対応できない作業も多く、実用性の面では劣ると考えたほうがよいでしょう。

開発の幅が狭いことから、既存システムへの連携にも課題が残ります。例えば、営業支援システムや顧客管理システムとの連携ができないと、RPAの本来の目的である定型業務の自動化も難しい場合が多いでしょう。そのため、オンプレミス型に比べるとシステムの柔軟性という面においても劣る場合があります。

  • 毎月の利用料金が発生する

クラウド型RPAは初期費用が安価な一方で、毎月の利用料金が発生します。多くのクラウド型RPAは、ユーザー数ごとに料金が変動するため、従業員数が多い企業ほどランニングコストが増大します。トータルのコストを比較すると、オンプレミス型RPAよりも高額になるケースもあります。

RPAはオンプレミス型とクラウド型どちらを選ぶべき?

ここまで紹介してきたように、オンプレミス型RPAとクラウド型RPAにはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが良い・悪いとは一概に断定できるものではありません。

クラウド型RPAの場合、一般的にいわれているセキュリティ対策の課題を解決できるようなサービスも登場していることから、近年急速にニーズが高まっていることも事実です。しかし、RPAそのもののカスタマイズ性や既存システムとの連携については課題も多く、クラウド型RPAでは自社の問題を解決できずオンプレミス型RPAを導入する企業も少なくありません。

ちなみに、一般的にクラウド型のシステムはオフィス以外の場所でも利用でき、テレワークとの相性が良いとされていますが、オンプレミス型RPAのなかでもクラウド型と同じような使い方ができるものもあります。また、社内システムをオンプレミス型RPAで自動化できれば、出社の必要がなくなり、結果としてテレワークに結びつく場合もあるでしょう。

一般的な考え方としては、WebサイトからExcelやCSVファイル、スプレッドシートなどへ情報を転記するような作業にはクラウド型RPAが適しています。一方で、複数の社内システムとの連携が必要な場合など、複雑な処理が求められるときにはオンプレミス型RPAの導入がおすすめです。

自社の運用に適したRPAを選択しよう

クラウド型RPAは初期費用の安さや導入までの手軽さが魅力的なため、RPAとはどのような使い方ができるのか試してみたい場合には最適です。一方、システムの導入目的や用途を考慮すると、柔軟性が高くカスタマイズがしやすいオンプレミス型RPAのほうが適している場合も少なくありません。

「世の中の流れはクラウドだから、オンプレミス型RPAよりもクラウド型RPAが良いはず」と安易に決めつけるのではなく、両者のメリット・デメリットを公平に見比べながら、自社の運用や体制にマッチした選択をすることが重要です。

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