「定型業務」と「非定型業務」は何が違う?切り分けのポイントも解説

「定型業務」と「非定型業務」は何が違う?切り分けのポイントも解説

RPAの導入によって業務効率化を実現するためには、定型業務と非定型業務を適切に切り分けることが第一歩といえます。しかし、普段何気なく行っている業務について「これは定型業務」「これは非定型業務」と意識している方は決して多くないでしょう。

そこで今回の記事では、定型業務および非定型業務にはどのようなものがあるのか、事例を紹介するとともに、両者を切り分ける際のポイントについて詳しく解説します。RPAによって業務効率化を実現するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

定型業務と非定型業務の違い

そもそも、定型業務と非定型業務とは何を指すのでしょうか。両者の定義を分かりやすくまとめたものが、以下の表です。

定型業務非定型業務_比較表.png

上記で表した定義についてさらに詳しく解説するとともに、両者の違いについても紹介しましょう。

定型業務とは

定型業務とは、決まった業務フローが明確に確立されている業務のことを指します。また、毎日または毎週のように定常的に行う必要があり、常に同じ品質の結果や成果物が求められる業務も定型業務に該当します。ただし、定型業務のすべてが定常的に発生するものとは限りません。何らかのイベントや出来事が発生するごとに、突発的に生じる定型業務も存在します。

ちなみに、定型業務は業務フローや手順がルーチン化しているため、マニュアルを作成すれば外部委託も可能であることも大きな特徴といえるでしょう。

非定型業務とは

非定型業務とは、業務フローの確立が難しく、その都度異なる方法や対応が求められる業務のことを指します。定型業務とは異なり、定常的に業務が発生するとは限らず、必要に応じて臨機応変に対応しなければならないため、熟練の経験や知見が求められることが多いです。そのため、業務内容をマニュアル化することが難しいのも非定型業務の特徴といえるでしょう。

一定の業務フローや手順としてルーチン化できないため、非定型業務は外部委託することが難しい作業ともいえます。

定型業務と非定型業務の事例

定型業務と非定型業務はマニュアル化の可否や業務のタイミング、外部委託の可否などの点が異なることが分かりましたが、具体的にどのような業務が定型業務または非定型業務にあたるのでしょうか。ここからは、それぞれの業務について具体的な事例をもとに紹介しましょう。

定型業務の事例

定型業務にあたるものとしては、以下のような具体例が挙げられます。

  • 請求書や領収書、納品書の作成
  • 経費精算処理
  • 給与計算・振り込み処理
  • 書類の印刷や荷物の発送
  • 営業実績の集計作業
  • 報告書の作成 など

いずれも多くの企業において日常的に行われている業務であり、企業によって多少業務フローは異なるものの、一定のルールやマニュアルの下で行われているケースが多いのではないでしょうか。

業務フローやルールを覚えてしまえば、専門的なスキルや能力がなくても遂行できる業務ばかりですが、単純作業であるからこそミスが許されない重要な業務でもあります。

非定型業務の事例

非定型業務にあたるものとしては、以下のような具体例が挙げられます。

  • 新規事業の企画
  • クレーム対応
  • 経営に関わる意思決定
  • コンサルティング
  • 障害・災害発生時の緊急対応 など

定型業務とは対照的に、非定型業務は専門的な知識やスキルが求められる業務が多い傾向にあります。また、新規事業企画やクレーム対応などのように、定常的に発生することのない業務も含まれており、どのタイミングで発生するか予測が難しいのも非定型業務の特徴といえるでしょう。

定型業務と非定型業務の切り分けポイント

上記の事例で挙げた以外にも、実際の現場ではさまざまな業務が存在するため、「この業務は定型業務か非定型業務か判断がつかない」と悩むケースも少なくありません。そこで、定型業務と非定型業務を切り分けるポイントとして重要なのが、「マニュアル化が可能かどうか」という点です。

請求書や領収書などの書類作成にあたっては、フォーマットについて多少の違いはあるものの、どの欄に金額や社名、住所を記載するかがあらかじめ決められています。そのため、記入例などをマニュアル化しておけばRPAによる自動化がスムーズに実現できるでしょう。

一方で、定型業務の事例として挙げた「報告書の作成」は、業務によって報告内容も変わってくるため非定型業務に分類されるのではないか、と考える方も多いはずです。しかし、例えば「◯ページには実績と目標に対する達成率」「◯ページには考察」「◯ページには次週の目標」といったように、報告書に書くべき内容をある程度パターン化しておけば、定型業務とすることもできます。

このように、一見すると非定型業務のように見えるものも、業務を細分化することで定型業務として切り分けることも可能です。非定型業務をできるだけ少なくし、定型業務として落とし込むことが業務の効率化を実現するための第一歩となります。

業務効率化のポイントは定型業務の自動化

業務効率化のためには定型業務と非定型業務を切り分けることが重要であると紹介しましたが、それだけで業務効率化に直結させることは難しいものです。もっとも重要なのは、定型業務を切り分けた後で業務を自動化し、人の手による作業をできるだけ減らしていくことです。

定型業務を自動化するにはさまざまな方法がありますが、なかでも高い効果が期待できるのがRPA(Robotic Process Automation)と呼ばれるソフトウェア型のロボットを導入する方法です。RPAの得意な業務としては、以下のような定型業務があります。

  • 取引先のリストから宛名と金額を取得し、請求書や領収書を作成する
  • 社員情報システムと勤怠管理システムから情報をピックアップし、給与を計算し指定の口座へ振り込む
  • 営業支援システムから部署別・社員別の売上高をピックアップし、営業実績として集計する

リストや表のデータを計算し集計するといった作業は、従来の表計算ソフトなどでも対応することが可能ですが、顧客情報システムや営業支援システム、社員情報システムなど、さまざまなシステムからデータを自動でピックアップし集計することは簡単ではありませんでした。しかし、RPAを導入することで、複数のアプリケーションやシステムにまたがっているデータも自動的に集計でき、大幅な業務効率化が期待できます。

もちろん、すべての定型業務をRPAで完全自動化できるとは限りませんが、自動化できる業務を1つずつ切り分けていけば業務の量は減り、企業や組織としての生産性を向上させることができるでしょう。

定型業務と非定型業務の切り分けは業務効率化の第一歩

定型業務と非定型業務の切り分けは一見難しそうに見えますが、マニュアル化ができるかどうかを基準に考えることで切り分けのポイントが見えてくるはずです。また、一見すると非定型業務に見えるものも、業務を細分化していくと定型業務として切り出せる内容もあるでしょう。

業務効率化や生産性向上のためには定型業務と非定型業務の切り分けが重要ですが、そのうえで定型業務を自動化する手段も具体的に検討しておく必要があります。RPAは定型業務自動化を実現するひとつの方法でもあるため、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。

 

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