予実管理や計画業務の効率化に求められるCPM構築

予実管理や計画業務の効率化に求められるCPM構築

DXによって業務効率化や生産性の向上が求められていますが、決して従来の業務がなくなるわけではありません。現場で働く従業員の負担は減ったとしても、管理部門や経営層が担う数値分析や計画業務などはむしろ高度化し、さらに負担が増大していく可能性もあります。

そのような課題の解決に向けて注目されているのが、CPM(Corporate Performance Management)と呼ばれるものです。今回はCPMの内容と運用におけるワークフローについて詳しく解説します。

予実管理や計画業務に求められる可視化

ビジネス業界では現在、DXやテレワーク、働き方改革などがトレンドとなっており、実際に多くの企業では具体的な取り組みを開始しています。こうした施策や取り組みに共通している目的や狙いは「業務効率化」や「生産性の向上」などです。これらを達成させるためには、管理職やマネージャーが現状を正しく分析し、適切な予実管理を行い、計画を立てる必要があります。

ただし、予実管理や計画業務は、従来通りExcelやスプレッドシートなどを活用し属人的な業務として行われているケースも少なくありません。この場合、管理職やマネージャー個人の属人的な視点が介入してしまい、予実管理や計画業務が正確に遂行できない可能性もあるといえるでしょう。個人の見方や先入観など属人的な要素を排除し、あくまでも客観的な目線で適切な管理や計画を立てるためには、あらゆるデータを可視化し分析できる仕組みが必要なのです。

CPMの活用でマネジメントを効率化

予実管理や計画業務は膨大なデータを取り扱うため、業務を担う管理職の負担が極めて大きいものです。また、客観的に分析しやすいようにデータを可視化するのも大変な労力がかかります。現場で働く担当者の実務は効率化できたとしても、予実管理や計画業務までは手が回らず、管理職やマネージャーの業務負担は減るどころか増大するケースもあるのです。

そこで、このようなマネジメントにおける課題を解決するツールとして注目されているのが「CPM(Corporate Performance Management)」です。これはガートナー社が提唱した概念で、「企業業績管理」または「企業パフォーマンス管理」と呼ばれることもあります。また、ガートナー社以外の企業では同じような意味を持つ概念やツール、システムが「EPM(Enterprise Performance Management)」や「BPM(Business Performance Management)」と呼ばれることもあります。

CPMを一言で表すとすれば、「企業の業績を管理し、経営における問題や課題を早期の段階で発見・予測し、必要な対策を講じるサポートをするもの」です。具体的には大きく分けて「予算管理」「財務・法定管理報告」「財務連結」「収益性モデリング」「戦略管理」の5つの分野に対応する機能が存在します。

経営をサポートするさまざまなシステムは、過去に起きた事象の分析に特化したものが少なくありません。しかし、CPMは過去および現在の状況を総合的に判断し、今後訪れる未来においてどのような課題が浮き彫りになってくるかを予測し、それに対する適切な対策を提案、サポートする役割を果たします。

まさにこれまで管理職やマネージャーが担ってきた予実管理や計画業務に相当する内容であり、CPMを活用することによってマネジメント業務を効率化できるだけではなく、属人的な要素を含めない正確な予測と必要な対処方法が見えてくるのです。

CPMを運用するためのワークフロー

CPMの概念や果たす役割については上記で紹介した通りですが、いずれも抽象的で分かりづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで、CPMの運用段階における具体的なワークフローに当てはめてみることで詳細をイメージしやすくなります。CPMの運用にあたっては、大きく分けて「データ連携・可視化・自動化」という3つのプロセスが存在します。

データ連携は既存システムやExcelで管理されているファイルなどからデータを収集し、CPMのシステムに連携するプロセスに相当します。データの種類も多種多様で、例えば予算管理の機能を活かすのであれば、過去の売上実績や来店客の人数および属性、日ごとの気候などが該当するでしょう。

その後、収集したデータをもとに分析し、レポートとして結果を可視化します。データ連携のプロセスにおいて、収集したデータ量が多ければ多いほど予測や分析の精度も向上することになります。また、これまで管理職や財務部門などが担っていたレポート作成の工数も大幅に削減できるでしょう。この段階で経営課題を分析し、必要な対策を講じることが求められます。

経営課題に対して、さらに高度な分析を実現するためには、AIやRPAを活用し自動化のうえ、効果の高い対策を検討する必要があります。真のDXを実現し企業の成長スピードを加速させていくためには、この自動化のプロセスが極めて重要であり、を回PDCAしながら繰り返し改善していくことが求められます。

CPMは経営の意思決定もサポートする

C決定のサポートのPMは一部門の課題を解決するだけではなく、企業全体の経営課題の解決にも役立てられます。過去の分析だけではなく、未来の予測や戦略の立案などにも有効なCPMは、一部門のマネジメント業務よりも、むしろ経営に直接的に関わるような意思方が適していると考えることもできるでしょう。

ただし、あくまでも最終的な意思決定は経営層が下す必要があります。CPMのワークフローのなかにAIやRPAなどによる自動化のプロセスがあると紹介しましたが、AIによる分析は収集したデータ量やパラメータによっても結果は大きく異なってきます。そのため、CPMがはじき出した予測や分析結果が十分信頼に価するものとは限らないケースもあるのです。

このことから、CPMは経営者の代わりに意思決定をするのではなく、あくまでもサポート的な存在として役立てることが前提となります。しかし、CPMを活用する企業とそうでない企業との間では、今後、競争力に大きな差が出てくることは明白といえるでしょう。今後あらゆる業種でDXが加速し、デジタル技術を活用した革新的なビジネスモデルや業務プロセス改革が実現されると、さらにCPMの重要性が増していくと考えられます。

今後のビジネス戦略にCPMは不可欠な存在となる

働き方改革によって現場で働く従業員の負担は減り、従来の定型的な業務からより生産性の高いクリエイティブな業務に移行が進んでいくと予想されています。しかし、その一方でマネージャーや経営層に求められる判断業務は属人化していることも多く、誤った判断によって経営に大きな影響を及ぼすことも考えられるでしょう。

より科学的な客観的データに基づいた判断をサポートするために、CPMは極めて重要な概念となります。ワークスアイディではCPM構築支援サービスを提供しており、導入および運用のサポートを行っています。

DXが加速しているデジタル時代において、企業のさらなる成長を促進していくために、ぜひCPM構築支援サービスの活用をご検討ください。

 

参考:

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